【Bリーグ/Wリーグへ挑むチャレンジャー】天皇杯1回戦:社会人チャンピオン「JR東日本秋田PECKERS」vs 大学チャンピオン「白鷗大学」
2025年12月31日
11月末、関東ブロック予選となる天皇杯セカンドラウンドを勝ち上がり、「第101回天皇杯 全日本バスケットボール選手権大会 ファイナルラウンド」への出場権を獲得した白鷗大学。その4日後には「第77回全日本大学バスケットボール選手権大会(インカレ)」にシード校として2回戦から登場。近畿大学、大東文化大学を退けてベスト4進出。準決勝は昨年と同じカードであり、決勝進出を阻まれた東海大学に94-75で勝利し、リベンジ成功。決勝は3ポイントシュートを武器にオフェンスで圧倒してきた関東1位の早稲田大学と対戦。結果は101-83、「できれば70点台の試合を目標にし、取れても90点だと思っていました。でも、結果的に点数を取り合って勝てたことが良かったです」と白鷗大学の網野友雄ヘッドコーチは喜びのコメントを残しました。関東ブロック代表として出場を決めた天皇杯ファイナルラウンドでしたが、大学チャンピオンの称号を加えて上位カテゴリーとの真剣勝負へ向かいます。

1回戦は、昨シーズンの「高松宮記念杯 全日本社会人バスケットボールプレミアムチャンピオンシップ」を制した社会人チャンピオンのJR東日本秋田PECKERS。現在、社会人トップリーグSBLの男子SB1でも無傷の12連勝で首位を走り、過去の天皇杯ではB3リーグのプロチームを倒してきた強豪です。「ゲーム勘という点で、天皇杯前にSB1で公式戦を戦えるのはモチベーションもそうですし、パフォーマンスにもすごく影響が出るので本当に良い環境だと思っています」と語る#99 山﨑渉真選手(186cm/SG/SF/大東文化大学出身)。これまではブロック予選など下位ラウンドを突破して勝ち進んできた天皇杯ですが、今回は高松宮記念杯優勝、社会人代表としてファイナルラウンドへ出場します。「SBLができてから初の社会人代表として出場するので、注目度もやはり上がっていると思います。リーグ優勝をしたり、天皇杯ではプロに勝ったりしながら、自分たちの知名度は少しずつ上げています」と山﨑選手は闘志を燃やします。千葉ジェッツには「原修太選手や田代(直希)選手、富樫(勇樹)選手ら同世代が一生懸命がんばっているので、ぜひ対戦してみたいです」と夢舞台への思いも口にしました。

両チーム合わせて、Bリーグのドラフト候補選手は3人。白鷗大学4年の#30 佐古竜誠選手(178cm/PG/呉港高校出身)は、ラストシーズンの途中からキャプテンを務め、チームを2年ぶりの日本一へ導きました。4年目にしてインカレは今回が初出場であり、ベンチ入りも今年が初めてです。「昨年はAチームにはいましたが試合に出られず、ベンチに入れなかった悔しさがとても大きかったです。だからこそ、自分たちの代には絶対にベンチに入って試合に出る気持ちが強かったです」と努力し続け、夏の終わりとともに広島ドラゴンフライズへ巣立った佐藤涼成選手の代わりを担ってきました。これまでベンチ入りできなかった佐古選手にとっては、天皇杯がプロへ向けてアピールできるチャンスであり、「モチベーションもどんどん上がってきています。もちろん勝つ気でいるので、メンタル面もとても良い状態です」と力を込めます。

#4 佐伯崚介選手(4年生/186cm/SG/土浦日本大学高校出身)もプロを目指しており、「受け身にならず、積極的に相手に立ち向かっていきたいです。勝てない部分ばかりではなく、勝てる部分も自分にはあると信じているので、そこを突き詰めていきたいです」と長所に磨きをかけます。インカレチャンピオンとして、もうひとつ大きな大会があることに対し、「このチームで1日でも長く一緒にプレーしたいと思っていました。簡単に負けることのないように、しっかり勝利を目指してみんなで楽しんで練習していきたいです」と変わらぬ日々を続けます。
JR東日本秋田PECKERS #10 織田祐光選手(190cm/PF/拓殖大学出身)は、ルーキーとして社会人リーグで存在感を発揮。「インカレで優勝した白鷗大学に勝てば、千葉ジェッツと試合ができる。そこはチャンスだと思っています」と話す織田選手もドラフト候補者のひとりであり、組み合わせが決まったときから意識して取り組んできました。ドラフトにその名が掲載されて臨む天皇杯は、「今のB1、来シーズンからはじまるBプレミアでプレーすることが目標でした。リストに名前を載せたからには、絶対に選ばれたい気持ちが強いですが、少しプレッシャーに感じることはあります」と率直な心境を明かします。しかし、JR東日本秋田PECKERSの練習場や毎試合多くのファンに応援される「素晴らしい環境でプレーさせていただいており、感謝の気持ちでいっぱいです。チームに貢献して天皇杯では一試合ずつ勝てるようにがんばっていきたいです」と織田選手は多くの期待を背負って臨みます。

山﨑選手はこれまでもプロを相手に次々と3ポイントシュートを決め、会場を盛り上げてきました。正月集中開催の経験者でもあり、「私たちみたいな会社の部活動は本当に見ていただけることが一番大事です。年始はお客さんの都合がつきやすく、応援しやすい天皇杯で試合ができることをうれしく思いますし、素晴らしい体育館で素晴らしい相手と試合ができるので本当に楽しみです」と胸躍らせます。
現役時代はアイシン シーホーズ(現シーホース三河)にて、第83回大会(2008年)から4連覇を成し遂げた網野ヘッドコーチは、「公式戦で上のカテゴリーと対戦できるのは貴重な機会です。集中開催で行われる今の天皇杯は、僕らにとって願ってもない舞台」と歓迎します。JR東日本秋田PECKERSとは2022年のファーストラウンドで対戦し、そのときは51-65で敗れました。佐古選手と佐伯選手の4年生だけではなく、今後もプロを目指す選手が多い白鷗大学にとって、「千葉ジェッツと対戦できれば足りないことがたくさん見つかり、その40分間は選手にとっても僕にとってもすごく貴重な財産になります。しっかり準備して思いっきりぶつかっていきたいです」と網野ヘッドコーチはインカレ後も練習を重ねています。
2大会前に2連覇を果たし、過去10年で5度の優勝を誇る赤きスター軍団・千葉ジェッツへの挑戦権を懸け、1回戦から見逃せない一戦が幕を開けます。
